神戸牛専門店 吉祥吉
肥育農家のカリスマ
中西牧場について

中西牧場との出会い

偶然? 必然? 運命の出会いきっかけは「帝神畜産」

吉祥吉にとって、中西牧場と吉祥吉との出会いは、いわば偶然のものでした。お客様からのご要望を受けて神戸牛のご提供をはじめてはみましたが、同じ神戸牛といってもその肉質は千差万別で、なかなか納得できる品に出会えないまま、暗中模索の状態でした。ところがある日、まるでそんな心の声が伝わったかのように「帝神畜産」の営業マンが現れます。「帝神畜産」といえば、“天下”の中西牧場から輩出された神戸牛のほぼすべてを落札する仲買業者。聞くと、店頭に神戸牛の看板が上がっているのを見て、気になり立ち寄ったとのこと。「中西牧場」「帝神畜産」とくれば、その品質、味を疑う余地はありません。もちろん、会長の赤木はすぐさま取り引きしたいと申し出ました。
偶然か、それとも必然か。吉祥吉はこれをきっかけに「最高級の神戸牛を良心的に楽しめる店」として、その評判を高め、さらなる成長を遂げていくことになります。
きっかけは「帝神畜産」

神戸牛を介してはぐくまれた絆吉祥吉の最大の財産!

吉祥吉を知った中西さんが直接店に足を運んでくれたのは、取引がはじまって間もなくのこと。神戸牛生産の圧倒的な実力者としてその名をとどろかせる中西さんが、自ら予約を取り吉祥吉にゲストとして来てくださったことは、私たちにとってとても誇らしく、うれしい出来事でした。けれど、長年にわたって確固たる信頼と地位を築いてきた中西さんですから、いくら相手が取引先といっても、決して妥協を許すことはありません。それは同時に、とてつもなく大きなプレッシャーを伴う出来事でもありました。
しかし、当店で食事を楽しんでくださった中西さんは、「小さい店でも、きちんとした、いい仕事をしている」と、ご満足してお帰りに。その後、吉祥吉の中心メンバーを牧場へ招いてくださるようにもなり、神戸牛を介した両者の絆は日一日と次第に深まっていきました。
厳格な審査を経て、競り、加工、販売までの一元管理のもと品質を担保しながら流通する神戸牛の世界において、「売り手」「買い手」の連携は、その肉が安全に美味しく消費者の元に届く最後の最後まで、しっかりとつながっています。中西牧場と良好な関係を築けてきたことは、お客様に最高のお料理をご提供し続けたいと願う吉祥吉にとって、何よりも大きな財産なのです。
吉祥吉の最大の財産!

こだわりの肥育方法

偶然? 必然? 運命の出会い牛の肥育にストレスは厳禁

神戸牛生産者の中でも屈指の肥育農家として知られる「中西牧場」。牧場主を務める中西義徳さんの神戸牛づくりは、まず、素牛(仔牛)を選ぶところから始まります。競りに上がった仔牛は三代前まで血統をさかのぼり、骨格や筋肉の質を細かく確認。性格や健康状態までしっかりチェックします。気性が荒かったり落ち着きがなかったりするとそれがほかの牛たちの悪影響を及ぼす恐れがあるからです。牧場へ移した後も牛舎の様子を細かく見回り、エサの食べっぷりや牛舎内の床の乾燥状態、牛同士の相性を細かく観察。少しでも異変・異常を見つけたら、決してそのまま放置せず、すぐに適切な対策をとるようにしているそうです。
そこまで神経質になるのは、素人目には分からないささいなストレスさえ、その健全な肥育の妨げになるから。万が一、病気にでもなれば、投薬の必要性も生じるでしょう。人が口にするモノとしての「安全性」に執着する中西さんにとって、肉質や味の良さ以上に、肉の安心安全を脅かすほど不名誉なことはないのです。
牛の肥育にストレスは厳禁

肥育過程に応じた飼料コントロール厳選した安全な飼料

もちろん与えるエサ選びにも、中西さんならではのただならぬこだわりが。例えば9~13カ月の牛には乳酸発酵させたコーンサイレージ、14カ月目以降は米国産のサイレージと成長過程によって飼料を使い分けているのは、肥育前期に当たる1年目を頑丈な胃袋をつくるため、後期の2年目を肉質向上のための時期と考えて、身体の仕上がりをコントロールしているから。そのときどきの牛の状態を見ながら微妙な調整を図り、自然の飼料を使って上質な霜降り肉を育てています。驚くのは、同じ飼料の塊の中からその色の出具合をチェックして、含まれる栄養成分を計算しながら配合量を変えているということ。ビタミン量が十分でないと思われる飼料は、あらかじめ日干しをしてから与えるようにしているそうです。また、スーダングラスなどの牧草はすべて低農薬のものを選び、農薬の使用に懸念のある飼料の使用は一切禁止しています。
厳選した安全な飼料

育ち方で「神戸牛」か否かが分かる!?極めて緻密な肥育計画

完璧に整えられた肥育環境と緻密に計算された飼料配合によってのびのびと健やかに育てられた仔牛は、特徴的な細くふわふわとした毛並みを保ちながら、ほのかに艶がある、外見的にも美しい但馬牛へと成長します。枝肉になって初めて神戸牛か否かを判別される但馬牛ではありますが、「どのエサをどれくらい食べたか、体調変化はどうであったかなどその生育過程をつぶさに観察することで、ほとんどの場合、審査結果を予測することができる」と、中西さんは言います。そのことはつまり、毎年9割以上の神戸牛を輩出することができるのは、決して運や偶然などではなく、明確な肥育計画に基づいた緻密かつ合理的な取り組みの成果であることを示しているのです。
極めて緻密な肥育計画

長年の実績

神戸牛140年の歴史を次代へ但馬牛の歴史は1200年!

神戸港開港をきっかけに世界にその名を広げた神戸牛には、140年余りの歴史があります。しかしその素となる但馬牛の歴史はと言えば、その神戸牛よりはるかに長い1200年以上にも及びます。これほどの長きにわたって歴史と伝統を築き守り抜いてきた血統は、世界中を見渡してもほかに類がありません。親子代々60余年にわたって肥育に取り組んできた中西さんにとって、但馬牛の歴史のその一端を担い、自ら手をかけ発展させることは、何にも代えがたい誇り、また使命でもあります。だからといって、それは何も但馬牛を神戸牛へと育て上げることが目的なのではありません。何世紀にもわたって紡がれてきた但馬牛の功績を、最善のカタチで次代へ受け継ぐことこそ、中西さんの最大・唯一の夢。そしてそのバトンは今まさに、長男の仁さんに渡されつつあります。
但馬牛の歴史は1200年!

グループ牧場に徹底される“中西基準”格付け基準より厳格!?

中西牧場グループには、長男・仁さんが受け継ぐ中西牧場のほかに、山之口牧場などの牧場があります。同じ神戸牛の肥育農家でも牧場によって与えるエサや肥育方法は異なるものですが、グループでは、中西義徳さんが神戸牛の先駆者であった先代から受け継ぎ、さらには自身で研究・検証を重ねて導いた情報を共有。抗生物質や特定地域の飼料の禁止など、定めたルールが万が一にも犯されることがあれば、除名措置を取ることもあります。また、仲買業者や加工業者、販売先の小売店などによって何らかの違反行為があった場合も同様に、取引停止などの対応がとられることになるでしょう。何とも厳しいようですが、これはすべて、お客様の信頼と安心を守るためのこと。「いかに上質な肉であっても、その真価は、確かな安全の上にしか存在しない」。中西さんにとってこれは、何があっても揺るぐことのない絶対的な信念なのです。
格付け基準より厳格!?

吉祥吉を選んだ理由

加工精度の高さと心意気に信念を託され名人も納得の技術!

出荷された枝肉は通常、競りにかけられた後、仲買人を介して飲食店などに引き渡されます。とはいえ、生産者にとってそれは、一頭一頭手塩にかけ格別の愛情を注ぎ込んだ牛。高値がつけばそれでよし、ということなど決してありません。それが、はかり知れない苦労の末に育てあげた上、厳しい審査を乗り越えた神戸牛ともなれば、なおさらのこと。万が一、買い手が自らの信念に反する業者であった場合は、取引を拒否することすらあり得るのです。そんな中、兵庫県下屈指の生産者である中西さんが、吉祥吉との取引を承諾してくれた理由。それは、いただいた肉をわずかも無駄にしない食肉加工技術と、神戸牛としては極めて良心的な価格設定に、吉祥吉の心意気を感じてくださったから。今も折ごとに吉祥吉で食事を楽しんでくださるその姿を、もしかしたら皆さんも目にされることがあるかもしれません。
名人も納得の技術!

仲買「帝神畜産」との蜜月関係共有される神戸牛魂!

さらに、中西牧場と吉祥吉を結び付けてくれた「帝神畜産」の存在の大きさも、無視することはできません。中西牧場が出品する肉牛は多くても年間100頭ほど。そのほぼすべてを落札する「帝神畜産」ですから、この両者の間に極めて深い信頼と尊敬の念が通い合っていることは疑いようのない事実です。「『帝神』さんには、先代のころから大変に世話になってきた。肥育にかける信念をここまで貫いてこられたのは、『帝神』さんのおかげといっても過言じゃない」。中西さんはしみじみと、そう語ります。
中西牧場と切っても切り離すことのできない蜜月の関係にある「帝神畜産」。ここを介して中西さんの肉を仕入れる吉祥吉にも、その両者で交感された熱い思いはしっかりと伝わっています。
共有される神戸牛魂!
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